「縮毛矯正をした日は頭を洗ってはいけない」
「矯正は数カ月で自然に取れてくる」
こんな話を聞いたことがある方、多いのではないでしょうか?実はこれらは、長年にわたって広まった“間違った知識”なんです。
“間違った知識”なのに美容師さんの中でもいまだに信じている人がいて、
「今日は縮毛矯正をやったので48時間~72時間は頭を洗わないでください。」
と、施術後に丁寧に説明までする美容師もいたり、インターネットで情報が拡散されたりして、半分都市伝説のように今現在も残っています。
私は美容業界に20年以上関わり、縮毛矯正の進化を現場で見てきました。まだ縮毛矯正のない時代は、液体のパーマ液をクリーム状にするために、小麦粉(聞いた話ですが)を混ぜて塗布し、下敷きのようなものに貼り付けていくという時代から、今現在の縮毛矯正に近い、ブローで伸ばしていく「ミスターハビット」(ハビット矯正と呼ばれたりもします)、そして現在主流のアイロンでくせ毛を伸ばしていく縮毛矯正まで。
その経験や日々の勉強から言えるのは、「縮毛矯正をした日にシャンプーしても大丈夫」ということ。この記事では、誤解されやすいポイントを科学的な根拠と実体験を交えて簡単に解説します。
縮毛矯正の工程をやさしく解説
縮毛矯正は「薬とアイロンで伸ばす」だけではなく、実は縮毛矯正の薬によって、髪の内部にある結合というものを操作する高度な技術です。
髪の内部で何が起きている?
髪の毛には「シスチン結合※」という鎖のようなものがあり、簡単に説明するとこの鎖のようなもの(結合)を切ったりつないだりしています。
※結合はシスチン結合一つではなくいくつかの結合が存在しますが、ここでは割愛します。
- 1剤でこの結合をいったん切る
- アイロンで熱を加えて真っすぐに形を整える
- 2剤で酸化させて結合を再びつなぐ
この流れで、髪は“ストレートの形”に固定されます。つまり、酸化(再結合)の工程が終われば、その瞬間に矯正は完成しているということです。
間違い① 縮毛矯正した当日はシャンプー禁止?
まずは結論から、縮毛矯正した当日にシャンプーはしてもOKです。
誤解の理由
一部の美容師さんやネット記事で「空気酸化」という言葉を持ち出し、施術後も空気中の酸素によって酸化が続くと考えられてきました。
しかし実際には、酸化反応は2剤の塗布で完了しています。もしも空気中の酸素で強い酸化が起こるなら、そもそも2剤を使う必要はありませんよね?
したがって、矯正をしたその日の夜にシャンプーしても縮毛矯正が取れることはありません。
間違い② 縮毛矯正は数カ月で取れる?
これも日々のサロンワークでよく聞く言葉なのですが、
「縮毛矯正を3~4カ月前くらいにかけたんだけどもう取れてるとおもいます。」
という言葉。確かにそう感じるかもしれませんが、これも誤解です。
実際には、縮毛矯正は一度かけた部分は半永久的に残る技術です。取れてきたように見えるのは、根元から新しく生えてきた地毛がうねっているから。
根元と矯正部分の境目がはっきりしてきて、全体的に「落ちた」と錯覚してしまうのです。
48時間ルールや72時間ルールは本当?
「48時間は洗わない」「72時間は結ばない」などのルールもよく見かけます。
実際はどうなのか?
- シャンプー禁止期間は不要 → アイロン後につける2番目の薬剤の処理によって必要な反応は完了しているのでシャンプーしても問題はありません。
- 結ぶと跡がつく? → 翌日から結んでも問題ありません。
かつてはわたしも、縮毛矯正後は、「今日、明日はシャンプーを控えてください。」と伝えていました。しかし今は、日々のサロンワークでも、「今日頭は洗っても大丈夫ですよ。」と伝えるようにしています。
もちろんその際には、ここまでの説明と注意事項を伝えるようにしていますが、今でも多くのお客様が驚きます。
よくあるQ&A
Q1. 夏に汗で濡れてしまったら?
問題ありません。シャンプー同様、酸化は完了しているので取れることはありません。しかし、濡れた後は早めに乾かす事が大切です。
Q2. 前髪だけ縮毛矯正した場合も同じ?
はい、同じです。部分矯正でも2剤で固定しているため、当日から洗えます。
Q3. 縮毛矯正とカラーを同日にしたら?
縮毛矯正のみ同様シャンプーしても問題ありません、むしろ、縮毛矯正だけでなく、カラーによって残留する薬剤もあるので、当日にシャンプーすることを推奨します。
まとめ
- 縮毛矯正をした日はシャンプーしてもOK
- 「48時間ルール」「72時間結ばない」は誤解
- 矯正は一度かけた部分は取れない
- カラーと同日の施術は注意が必要だが、シャンプーは可能
縮毛矯正後、48時間~72時間はシャンプーをしてはいけない、という事はなく、当日からシャンプーをしても問題はありません。
むしろ筆者の場合は、残留してしまう薬剤を少しでも早く流すために、日々のサロンワークでもシャンプーは推奨しています。
ただし、シャンプー後は「しっかりと乾かす事」これが最も大事なポイントです。さらに大事なポイントとしては、縮毛矯正という施術はどうしても髪の毛にダメージを伴います、シャンプー後は洗い流さないトリートメント等で毛先のヘアケアにも気を使いましょう。




