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白髪染めをすると白髪が増える?美容師が現場と科学から徹底解説

白髪染めは白髪を増やすのか?嘘と本当を比較するイラスト入りアイキャッチ画像 美容室
白髪染めは白髪を増やすのか?嘘と本当をわかりやすく表したイメージ画像。
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Yukimaru

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キャラクターが『白髪染めを続けたら白髪が増えた気がする』と不安を口にしているイラスト

「白髪染めを続けていたら、前より白髪が増えた気がする…」

キャラクターが白髪染めの頭皮への負担について疑問を抱えている吹き出しイラスト

「やっぱり白髪染めって頭皮に負担があって良くないのかな?」

今現在白髪染めをしている方や、これから白髪が増えてきたら白髪染めをしようと考えている方の中には、こんな不安を抱えているかたも多いかと思います。

実際、ネット上では近年 “白髪染めをすると白髪が増える” という情報も出てきていて、信じている方もいると思いますし、美容師のなかでもそういった説明をしている方もいたりします。

しかし——ここには大きな誤解が存在しています。

本記事では、私の美容師としての現場経験と、本当に“白髪染めをすることによって白髪が増える” という研究データ・科学的エビデンスはあるのか?という両方の観点から「白髪染めと白髪の増え方に本当に因果関係はあるのか?」をわかりやすく解説します。

白髪が増える仕組みや、白髪染めで注意すべきポイントまで、今日から安心して白髪ケアができるようになる“正しい知識”をお届けします。


◆結論:白髪染めで白髪が増えるという科学的根拠はまだありません

まず最初に、最も気になる結論からお伝えします。私は美容師であって研究者ではありませんが、現時点で私がAI等を活用して調べた限りでは、”白髪染め(染毛剤)が白髪を直接増やす原因になるという研究結果やエビデンスは見つけることができませんでした。”

したがって白髪が増える主な理由は、これまでに分かっているように

  • 加齢によるメラノサイトの働きの低下
  • 遺伝的な体質
  • 酸化ストレス
  • 生活習慣による影響

といった自然な生理現象が中心です。つまり、白髪が増えることと白髪染めそのものに因果関係はないというのが現時点での妥当な結論だと思われます。

ただし、この後にお話をしていきますが、 誤った使い方や頻度によっては頭皮に過度の負担がかかるので、この点についてはしっかり知っておくと安心して白髪ケアができます。


◆白髪が増える仕組み(医学的に分かっていること)

そもそも何故黒髪から白髪に変化するのか?

簡単に説明すると、白髪は毛根内にあるメラノサイト(色素細胞)が働かなくなることで起こります。特にポイントとなるのが、メラノサイトを生み出す幹細胞が減少すること。そしてこの幹細胞減少させる主な原因は以下のとおりとなっています。

  • 年齢とともに細胞が老化
  • 遺伝的要因
  • 活性酸素(H₂O₂)によるダメージ
  • ストレス
  • 栄養不足

年齢とともに自然と白髪が増えたり、その他の要因で白髪が増えるのは、この幹細胞が徐々に減少してくからです。


◆なぜ「白髪染めを続けると白髪が増える」と感じてしまうのか?

では何故「白髪染めを続けると白髪が増える」と多くの方が感じ、近年では美容師までもが「白髪染めをしているから白髪が増える」と言い出し始めたのか?

長年の経験から私はある仮設をたてました。ちなみにこの仮説をAIに検証してもらったところ”あなたが提唱した“仮説”は非常に正確です。”と回答をもらえました。

結論は下記のとおりです。

  1. 加齢や遺伝、その他要因で白髪が増え始める
  2. 白髪が気になって白髪染めを開始する
  3. 染めている間にも年月は過ぎ、加齢や遺伝、その他要因で白髪はまた自然に増えていく
  4. 白髪が増える → 気になる感覚が狭くなる → 染める頻度が増える さらに年月が経つ
  5. 長い年月「白髪染めを続けたから白髪が増えた」と錯覚する

この1~5の過程では数十年単位という長い年月の経過があります。

ですので、白髪染めを短期間続けたからといって急激に白髪が増えるのではなく、実際には時間経過によって徐々に増えているだけ。

白髪染めをしているから白髪が増えた、ではなく、白髪染めしているという事は関係なく長い時間けいかによって白髪は徐々に増えている。”という事、そしてそのことを、薬剤が原因だと“誤って関連づけてしまう心理”が働くためです。

◆白髪染めとおしゃれ染めに“リスクの差”はほぼない

実は多くの方が勘違いしているかもしれませんが、白髪染めもファッションカラーも基本成分はほぼ同じです。分類としては酸化染毛剤というものに分類されます。簡単な中身としては、

◆ 白髪染め(アルカリカラー・グレイカラー)

目的:白髪を確実に染めるための“染料+反応を助ける成分”が強め

  • 染料:酸化染料(ジアミン系が中心)
    → 白髪をしっかり暗く・濃く染めるための色の素。

  • アルカリ剤:アンモニア/モノエタノールアミン(MEA)
    → キューティクルを開いて染料を中に入れやすくする。

  • 過酸化水素(2剤)
    → 染料を発色させる酸化剤。

  • その他:保湿・毛髪保護成分
    → ダメージを抑えるための補助。

=濃い染料+強めの発色反応で“白髪を確実にカバー(染める)”する設計


◆ ファッションカラー(おしゃれ染め)

目的:明るさ・透明感・色味の表現が中心

  • 染料:酸化染料(白髪染めより少なめ)+直接染料が入ることも
    → 明るい色味や透明感を出しやすい。

  • アルカリ剤(アンモニア/MEA)
    → 明るくするために使われるが、白髪染めほど高濃度ではない。

  • 過酸化水素(2剤)
    → メラニンを脱色して明るくする役目が大きい。

  • その他:質感アップ成分
    → 色持ち・発色をキレイにする補助。

=“明るさ&色味重視”のため、脱色力寄りの設計


◆ 一言でまとめると…

  • 白髪染め:濃い染料+強い反応 → 白髪を確実に染める処方
  • ファッションカラー:脱色力+透明感重視 → 明るさと色味優先の処方

となり上記のとおり

  • アルカリ剤
  • 過酸化水素
  • 酸化染料

これらは共通して使用されます。

つまり、「白髪染めだけが白髪を増やす」というのは誤解。リスクを左右するのは薬剤そのものより“使い方”。


◆科学的に「白髪が増える可能性がある」とされる条件

ここでは加齢や心理的なストレス以外に、科学的に頭皮にストレスがかかり“白髪の原因の可能性がある”とされるポイントも紹介しておきます。

  • 頭皮に薬剤が大量に付着する
  • 炎症がある状態で繰り返し染める
  • 2週間以下の短周期でのカラー
  • 高濃度の過酸化水素を頻繁に使用
  • セルフカラーで頭皮にべったり塗布

※重要 →  これは白髪染めだから起こるのではなく、どんなカラー剤でも起こり得るもの。

美容室での白髪染めとファッションカラーでは”塗り方”の違いがあり、多くの美容室では、白髪染めの場合は、白髪が薬剤をはじかないよう地肌からたっぷりと薬剤が溜まるように塗ります。こういったことからも”白髪染め=頭皮の負担が大きくなり、白髪が増える”となったと思われます。

◆白髪を増やさないために、美容師ができる対策

プロの技術次第で頭皮負担は大きく減らせます。

  • 頭皮につけないギリギリ塗布
  • 低アルカリ・低H₂O₂の薬剤を選択
  • リタッチ幅を適切に管理
  • 炎症がある日は施術を見送る
  • 事前パッチテスト
  • 頭皮環境を整えるスパ・美容液の併用

サロンの施術クオリティが健康な頭皮を守ります。


◆お客様側でできる白髪予防(根拠あり)

●紫外線対策(頭皮は顔の約3倍 UV を浴びる)

└ UVスプレーや日傘

●頭皮美容液

└ 発毛成分・抗酸化成分
(例:キャピキシル、ピディオキシジル等)

●抗酸化習慣(ビタミンC/E、ポリフェノール)

└ サプリ

●ストレス・睡眠ケア

└ 睡眠系サプリやCBDなど

●頭皮保湿

└ スカルプエッセンス、保湿ローション

●血行促進(頭皮マッサージ)

└ 電動ブラシやマッサージ器


◆まとめ:白髪染めが白髪を増やすのではなく、白髪が増えるから白髪染めが増える

最後にポイントを整理します。

  • 白髪染めで白髪が増える科学的根拠はない
  • 白髪の主原因は加齢・遺伝・酸化ストレス
  1. 白髪が増える → 染める頻度が増える
  2. その間にも白髪は自然に増加
  3. 結果として“白髪染めで白髪が増えた”ように見えるだけ
  • カラーリスクは「成分」より「使い方」で変わる

つまり、白髪染め=悪者ではない。大切なのは、頭皮に負担をかけない染め方を選ぶこと。

 

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